2018年5月26日土曜日

M6ボルト用の電動コイル巻き機

電動コイル巻き機を作ってみました。
M6のボルト限定ですが・・・
(ほぼ 永久コマ用!?(笑) )

動きはこんな感じです。


回転部の両側に
ダイソーのソケットレンチ(アダプタと10mmをセットにして)
取り付けています。

ソケットレンチの中にはφ10mmのネオジム磁石を挿入。
メッキがはがれて黒く見えてますが一応ネオジム磁石です。

M6ボルトの頭およびボルトの端に取り付けたナットを
左右の磁石に貼って固定します。
ソケットレンチ右側はモーターで回転
左側は安定するようにステンレスパイプに入れています(自由回転できます)

ギアモーターの定格が24V(120rpm)だったので、
電源は24V 3.3AのACアダプターを使用しました。
(ギアモーター、ACアダプタ共にヤフオクで購入)
PWM速度コントローラー(12~24V用)は
AliExpressで購入しました。

何回巻いたかわかるようにLCDを使用しました。
(私にとっては初のLCD使用で、悪戦苦闘・・・(苦笑))

arduino miniでカウントアップします。
電源はモーターとは別に、モバイルバッテリー駆動にしました。

認識はホールセンサーモジュールを使用し、
ソケットレンチに貼った磁石がホール素子の上を通過すると
1カウントアップする仕組みです。

φ0.35mmのUEWを400回巻いたところです。
約4~5分で400回巻くことが出来ます。
(ボルト取り付け~取り外しまで入れると約10分)

外すときは、左のソケットレンチをスライドして磁石から離します。


こんな感じで巻きあがりました。
もっと綺麗に巻けるかと想像していましたが、かなり雑な巻き方です。
送り側は手でやってますが
こちらも機械式にしないとダメですね・・・
次回の課題にしようと思います。

ボルトの長さを変えるときは、赤丸のネジを外して移動させます。



これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。


2018年5月14日月曜日

くまとりモーターで時計の針が回る!?

先日、兵庫県の北野先生から教えて頂いた実験、
くまとりモーターでなんと時計の針がグルグル回る!?

Facebookに動画をアップしてたのですが、
折角なので、blogにも記載することにしました。
回転する理由についても色々と考察したのですが
どなたかご意見 頂けると嬉しいです。

小型扇風機から取り出したくまとりモーターで
ローター部を取り外したところです。
ローターの青っぽいところが回転子で
コイル下の大きな穴のところにおさまっています。
コイルから四角状に出ている鉄心の2か所にくまとりコイルが巻かれていて、
主コイルとくまとりコイルの位相がずれることで
回転磁界が生まれて、回転子が回転する仕組みです。
回転磁界の発生はこの図のようになります。


時計は100均で購入したものですが、
中はこのようになっています。


1段目のギアには磁石がついていて、
写真のようにN,S半分ずつになっているようです。

水晶時計の仕組みはこちらに詳しく記載されています。


こちらの図をお借りして見てみると
水晶振動子で32768Hzを発振、分周回路で15分周され
1秒に1回(1Hz)駆動パルスを時計内のコイルに送り
1段目のギアが約180度回転するといった仕組みになると思います。

これは私が以前測定した波形ですが、
発生するパルスは、正・負 交互になっています。

時計の小さな磁石が必ず同じ方向に回転する理由は
このようなイメージかと思います。


この時計をくまとりモーターの上に置いて
スイッチを入れると時計の針が回転します。
スイッチオンにするタイミングで回転方向は
時計回り、反時計回りどちらにもなります。
(もちろん時計には電池は入っていません)



なぜ、時計の針がグルグル回るのか?
色々と考察してみました

私が考えたのは
     ① 
くまとりモーターのコイルから時計のコイルに
電磁誘導(相互誘導)が発生し
         時計のコイルに交流が流れ、針が回った。

くまとりモーターの回転磁界により
時計の1段目のギアにについてる磁石が回転した

その他

<検証実験>
くまとりモーターのコイルは空気を介して
どの程度 相互誘導出来るか?
M6ボルトに0.35mmφのUEWを400回巻いたコイルの両端に
LEDを接続して、くまとりモーターに近付けましたが
LEDは光りませんでした。

次にM16ボルトにφ3.5mmのUEWを1000回巻いたコイルの両端に
LEDを接続して、くまとりモーターに近付けたところ
かなり明るく光りました。

時計のコイルは恐らく0.1mmφ以下の細い線が
数100~2000回くらい巻いてあるような気がします。
ひょっとすると相互誘導の可能性もあるかも知れません。
・・・と勘違いをしていたのですが
コイルがつながっているところの基盤はこのようになっています。
相互誘導が発生し、コイルに電流が流れても
この基盤の黒い制御部分で抑制され、
恐らく流れないことがわかりました。

回転磁界による影響
まず回転磁界が発生しやすい、鉄心の真ん中あたりで
永久コマで使ったコマを回したところうまく回転!

ところが回転磁界の影響が少ない、
くまとりモーターから少し離れたところでも回ります。

さらに磁石はN、Sを対に貼っても、同じ極同士にしても回ります。

着磁方向が高さ方向のリング状の磁石を貼っても回ります。

 そこで、くまとりモーターではなく、ただのコイルでやってみました。
これなら回転磁界は発生しないはずです。

M16ボルトにφ3.5mmのUEWを1000回巻いたコイルに
20Vの交流をかけてこまを回すと、回りました。
コイルを寝かせた状態でも、立てた状態でも回りました。


これで回転磁界の影響もないような気がします。

最後に、このでっかいコイルの上で時計の針を回してみました。

最後に思い付いた回転理由は、
以前作成した「振動するオブジェ」

この装置は、交流によって磁石が振動し それを回転に変えていました。
一度回り始めると同じ方向に回転し
ちょっとした衝撃があると回転方向が変わったりもします。
その動きもよく似ています。



色々と考えた結果、このようになりましたが
ご意見、間違い指摘 等頂けると嬉しいです。
宜しくお願いします。



これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。