2020年6月5日金曜日

ソレノイドエンジンPart2

以前、このような「ソレノイドエンジン」を作成しました。
https://eneene7.blogspot.com/2016/06/blog-post.html


こちらが今回作成した「ソレノイドエンジンPart2」です。

ソレノイドの向きが横から縦になり、大きくなっただけのように見えますが
実際そうなんですが(笑)
スイッチング方法の工夫もしてみました。



外径5mm、内径2mmのMR52zzという
小さなベアリングを2か所に取り付けました。


CDは直径8cmのものを2枚重ねにして、中心にギアを取り付けています。
(φ2mmシャフトを差し込むため)
CDの中心から15mm離れたところに、
①の円形のベアリングの中心を取り付けました。
(クランクピンの位置となります)
円形のベアリングにはシャフトを差し込み、
同じシャフトに①の長方形(45mm×8mm)の木板の穴の方を差し込みます。
木板のもう一端のベアリングの方にも、シャフトを差し込み、
長方形(120mm×8mm)の木板の端の方に穴を開けて差し込みます。
シャフトは全てφ2mmのものを使用。
穴は大体、木板の端から5mm程度のところに2.1mmドリルで穴開けしています。

このように土台にセットしました。

青丸のところには「K785」という金具を使っています。
右手前の金具にはマイナス極からのリード線を接続します。(写真の白い線)
この金具にCDのシャフトが接触するので、
シャフトもマイナス極に繋がった状態です。

この装置はソレノイドに流れる電流をオン・オフすることで回り続けます。
今回は電流をオン・オフさせるために
小型DCモーターから取り出した整流子を使用しました。
(小型DCモーターからローターを取り出し、整流子の端子に接続されてるコイルを切断し
整流子を引っ張るとモーターシャフトから抜くことが出来ます。)

整流子の1か所に銅の針金をハンダ付けしています。
これをφ2mmのCDのシャフトに差し込みます。
(かなりキツイ状態ですがシャフトに挿入出来ると思います)

整流子にハンダ付けした銅の針金は、シャフトに巻き付けています。
下写真の白いプラスチックは、アイロンビーズで、
ブラシが整流子から外れるのを防止する目的です。
ブラシはソレノイドの一端にリード線を接続し
整流子と接触するあたりのリード線の被覆をむいて、
端にナットのおもりをぶら下げました。
当初、写真右のように、両側から銅針金を引っ張っていましたが
引っ張り過ぎると、回転が悪くなるので、おもり方式にしました。


この整流子を使ったスイッチング方法は、
あることがきっかけで思いついたものですが
なかなかいい方法!!?・・・と
自己満足しています(笑)

動画で回転方向が変わるのは
ソレノイドに電流が流れるタイミングとピストンの位置によるものです。
例えば、下図2段目の左のように、
<ピストンがソレノイドに引き込まれるように配線した場合>
クランクピンが赤矢印の範囲のときに、ソレノイドに電流が流れると
ピストンは引き込まれ、CDは時計回りの方向に回転をします。
このように回転をさせるためには、
クランクピンを左に置いた状態で、整流子①を真上に持って行きます。
時計の文字盤で例えると、
整流子①は10時~2時の間でブラシと接触し電流が流れる状態です。
(実際はリード線のブラシは円弧状態になっているので、9時~3時の間くらいかも知れません)
そのときのクランクピンの位置は7時から11時(6時~12時かも?)

ソレノイドはφ8mm、長さ50mmのストローを使用しました。
(ストローの場合出来上がりは頼りない感じがします。もっとシッカリしたパイプの方がいいかも?)
ストローの上下に、円形の木板を固定し
φ0.32mmのPEWを1200回巻きました。
ピストンはφ5mm×3mmのネオジム磁石8個と竹箸を繋ぎました。
(つなぎにはφ5mmのストローを使用)


LEDは緑・赤・青色の3個を直列にしたものを
ソレノイドに並列に接続しています。
(ソレノイドのプラス極に接続した方にLEDの短い足を接続)
ソレノイドに流れる電流が切れるときの自己誘導起電力で光る仕組みです。
映像では光ってる様子が分かりにくいですが
実際はもう少しハッキリと点滅しています。

電源はモバイルバッテリーを使用しました。

 後ろ姿です。

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<この装置を作ったきっかけ>
先日、ファラデーラボのメーリングリストで生源寺先生より、
このようなモーターを作ってみない?とご提案を頂きました。

頂いた資料は、かなり前の「岐阜理科サークル通信」に掲載されていたものだそうで
「この装置はちょっと見るとブザーのようだが、1831年にヘンリーが発明したモーター」
と記載されていました。

1831年と言えば、
ヘンリーはファラデーよりも先に電磁誘導を発見していたにもかかわらず
論文の発表が遅れて、ファラデーが電磁誘導の発見者となってしまった年です。
恐らくヘンリーは落ち込んでたのでは?と思いましたが、
Wikipediaにはこのように記載されていました。
1830年、マイケル・ファラデーより先に電磁誘導を発見したが、
発表が遅れたため、発見の功はファラデーに譲ることとなった(1831年)。
1831年には電磁気を動力源として動く世界初の機械を作った。
電動機の元となったものである。
ただし回転運動ではなく、棒の先の電磁石が前後に振動する形だった。
これは棒が振れたときに2つの電池の一方と接触して電磁石の極性が逆転し、
反対方向へ動く力が生じる仕組みだった。
この実験からヘンリーは1832年に自己誘導を発見した。

早速、次の研究をされてたのですね。さすがですね・・・
この棒磁石が前後に振動するものは
(ファラデーラボ O様からの情報)

その後、メーリングリストで
このようなページも教えて頂きました。
http://raorht.blogspot.com/2011/12/development-of-electric-motor.html
この中には「1830年代のモーター」と類似してるような形のものがあります。
さらに、このページは写真を見てるだけでもワクワクしてきます。
(ファラデーラボ K様からの情報)

結局、「1830年代のモーター」は
上で紹介した書籍のP43「図3 ペイジの電磁石モータ」が近いのでは?
(ファラデーラボ H様からの情報)
ということになりました。

私が今回作成したものは、電磁石ではなくソレノイド方式のものになってしまいましたが
次は「ペイジの電磁石モータ」のようなものを作ってみたいと思っています。


2 件のコメント:

  1. すごいですね 自由研究で使います。

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    1. qうぇrちゅいおp2023年12月29日 21:46

      ほんとすごいね

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