先日、青森の野呂茂樹先生(物理実験の達人)からご連絡を頂き、
興味深い回路を紹介して頂きました。
大阪 生野高校・宝多卓男先生がWEB検索で得られた、
いくつかの情報をもとに工夫された回路だそうで、
Youtubeにアップされてます。
動画を見て感動し、野呂先生のご指導を頂きながら早速作ってみました。
野呂先生の作品はこちらです。
1次側の回路図です。
トランジスタは2N3904、PN2222、2SC2120など、
トランジション周波数の高いものがいいです。
①
1次コイルは単2電池程度の太さのものに、
まず15回巻き、少し伸ばして、再度同じ方向に15回巻きます。
(コイルの太さは適当でもいいようです。)
(コイルの太さは適当でもいいようです。)
②
電池から外して、バラバラにならないように留めて
2次コイルも同様に電池に巻きます。
宝多先生は30回、野呂先生は10回巻いたものを使われてるそうですが
私は50回巻いたものでやってみます。
1次コイルを上の回路図通りに、ビーズケースに作成しました。
2次コイルには、赤色LEDを逆向きの並列接続で繋いでいます。
スイッチを入れて2次コイルを1次コイルに接近させると
LEDが点灯(高速で点滅)します。
ビデオが表示できない場合はYoutubeでご覧ください。
色々とやってるうちに面白い現象がありました。
LEDの片極をコイルから外し、指でつまんだ状態でも点灯するのです。
2次コイルをコマにして回してみました。
LEDが点灯ではなく、高速で点滅している様子がわかると思います。
LEDが点灯ではなく、高速で点滅している様子がわかると思います。
ビデオが表示できない場合はYoutubeでご覧ください。
光る永久コマも作ってみました。
<2次コイルの電圧波形>
ここで掲載しているグラフは
1次コイルと2次コイルがピッタリ寄り添った状態で計測をしています。
コイル同士を離すと 電圧は下のグラフよりどんどん下がります。
1次コイルと2次コイルがピッタリ寄り添った状態で計測をしています。
コイル同士を離すと 電圧は下のグラフよりどんどん下がります。
また2次コイルの巻き数や1次側に入れた抵抗値でも電圧や周波数は大きく変化します。
①無負荷(LEDを接続していない状態の波形)
だいたいプラスマイナス70Vくらいの変動でした。
②赤色LEDを1個接続
この場合は2次コイルの向きによって電圧波形が異なっていました。
ちょっとわかりにくいですが、
左は2次コイルに白い紙を貼った方が上を向いてます。
右は2次コイルに白い紙を貼った方が下を向いてます。
(紙を貼っているかどうかが問題ではなく、
1次コイルに対して、2次コイルがどのような向きになっているかで変わります。
1次コイルもどちらにベースかコレクタを接続するかで変わると思います。)
(紙を貼っているかどうかが問題ではなく、
1次コイルに対して、2次コイルがどのような向きになっているかで変わります。
1次コイルもどちらにベースかコレクタを接続するかで変わると思います。)
光り方はほとんど変わりませんが、逆電圧が大きく違います。
左の場合
逆電圧は3.8V程度なので、
今回使用したLEDのReverse Voltage=5Vより低く問題はないと思います。
右の場合
逆電圧は18V程度となり、
今回使用したLEDのReverse Voltage=5Vより大きいので
対策が必要と思われます。
③赤色LEDを逆向きの並列接続
上のビデオのように、赤色LEDを逆向きの並列接続にした場合の電圧波形です。
プラス側約2V、マイナス側約1.8Vとなりました。
ビデオで見ると一方が明るく、もう一方は暗く見えますが
明るい方は2V、暗い方は1.8Vです。
<7色に変化するLEDを点灯>
そのためオンオフを繰り返す発振回路や、
今回のように、正負逆転を繰り返す発振回路では
常に最初の1色のみ(赤色) のみの発色となってしまいます。
そこで、2次回路を「整流平滑回路」にします。
今回は「半波整流平滑回路」でやってみました。
↓2次回路の回路図です。
<コイル>
1次側回路は上の方で書いたものと同じです。(コイルは15回-15回巻き)
2次側コイルは50回巻いています。
10回巻き程度でも点灯しますが、主に赤・青・緑しか点灯しません。
綺麗に7色を発光させたい場合は50回くらい巻いた方が良さそうです。
<ダイオード>
ダイオードは高速スイッチングダイオード(1N4148)を使用しました。
シリコンダイオード(1N4007)でも光りますが光り方は断然1N4148の方がいいです。
(ショットキーバリアダイオードでも1N4148と同様に良く光ります。)
<電解コンデンサ>
色んな容量のものを試しましたが、大きな違いはないので、
特に10μFじゃなくてもOKだと思います。
<抵抗値>
100Ω以上は入れた方が良さそうです。
1kΩでも明るく光ります。
2次側のLEDの端子波形です。
野呂先生より、「相互誘導で7色に変化するイルミネーションLEDを点灯」
の提案を頂きました。
7色に変化するLEDは電流が流れ続けないと色が変化しません。
電流が切れると、リセットされ最初の色に戻ります。
そのためオンオフを繰り返す発振回路や、
今回のように、正負逆転を繰り返す発振回路では
常に最初の1色のみ(赤色) のみの発色となってしまいます。
そこで、2次回路を「整流平滑回路」にします。
今回は「半波整流平滑回路」でやってみました。
↓2次回路の回路図です。
<コイル>
1次側回路は上の方で書いたものと同じです。(コイルは15回-15回巻き)
2次側コイルは50回巻いています。
10回巻き程度でも点灯しますが、主に赤・青・緑しか点灯しません。
綺麗に7色を発光させたい場合は50回くらい巻いた方が良さそうです。
<ダイオード>
ダイオードは高速スイッチングダイオード(1N4148)を使用しました。
シリコンダイオード(1N4007)でも光りますが光り方は断然1N4148の方がいいです。
(ショットキーバリアダイオードでも1N4148と同様に良く光ります。)
<電解コンデンサ>
色んな容量のものを試しましたが、大きな違いはないので、
特に10μFじゃなくてもOKだと思います。
<抵抗値>
100Ω以上は入れた方が良さそうです。
1kΩでも明るく光ります。
2次側のLEDの端子波形です。
(1次コイルと2次コイルがピッタリ寄り添った状態で計測をしています。)
常に正方向の電圧波形となり、7色に光るLEDが点灯します。
常に正方向の電圧波形となり、7色に光るLEDが点灯します。
これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。
解説、堪りません。よすぎます。
返信削除また来ます。
ありがとうございます~♪ 是非ぜひ、また宜しくお願いしま~す。
削除ありがとうございます。この回路でした。
返信削除こんにちは、お久しぶりです♪
返信削除ちょいとお手軽な高圧実験しようと思ってブロッキング発信回路とか
調べてたらちえさんだ・・・
発信側コイルでっかくして受信側小さいのは試したことないです?
理屈からすれば
コイルの内側と外側で差がないといけないので
まともに発電できないはずだけど。。。
直径10cmほどの発信コイル
直径1cmほどの受信コイルだと
発信コイルの内側淵際しかまともに発電できないとは思うのだけど...
あーさっきのこれいつもと違うPCからコメントしちゃいました
返信削除すみません、”しん” でした。
しんさん、お久しぶりです♪
削除発信側コイルでっかくして受信側小さいのは試したことないですね。
しんさんが仰るように、発信コイルの内側淵際しか2次側LEDは光らないような気はしますね。
すみません、、、改めてみたら、
返信削除ちょいと時間がない時急いでたのもあって・・・
”発振" でしたね ^^;
ちえさんの見てると
ハッとさせられること多いです。
「LEDの片極をコイルから外し、
指でつまんだ状態でも点灯するのです。」
これ、、、すごいです。
回路は閉じて動くもの・・・ぱっと見閉じてないようでも
空間寄生容量で高周波高電圧は十分流れるけど忘れがち。
テスラコイルおもちゃなどではよくありますね。
自作テスラコイルもどっかで作ってるのかな?
渡辺さんが言う通り、
ちえさん、ほんと説明丁寧。わかりやすい。
発明クラブで推奨するのも当然かな。
しんさん、いろいろとありがとうございます。
削除テスラコイルはこちらに掲載していますが、
まだ良く理解できていません(^^;
https://eneene7.blogspot.com/2018/07/slayer-exciter.html