2015年9月15日火曜日

ワクワク電気の実験教室 「透明モーター」

今回は小型直流(DC)モーターを分解し、中の様子がわかるようにして回転させてみましょう。
通常、1.5Vの乾電池1個では点灯しないLEDも点滅しながら回転します。


小型 DCモーターはホームセンターや模型Shop等で販売されていますが
こでは100Shopで販売されている、
「ミニハンディー扇風機」から取り出したものを使ってみましょう。

「ミニハンディー扇風機」を分解すると、このようになっています。
  
さらにモーターのキャップを外すと、ローターが出てきます。
電池から送られてきた電流はブラシから整流子を経由して、コイルに流れ、磁化されます。

磁化されたコアとケースに貼り付けられた永久磁石が反発又は吸引をして
ローターが回転する仕組みです。
永久磁石は2個ですが、コイルは3スロットのコアに巻かれ3極になっています。

3つのコイルのうち、上のコイルは常にN極に、
下のコイルは常にS極になるように、
ローターの回転に伴ってコイルに流れる電流の方向が変化しています。 

例えばAの状態では、①のコイルはN極に磁化されているので永久磁石のS極に引き寄せられます。 ②のコイルは永久磁石と反発、③のコイルは引き寄せられ、時計回りの方向に回転します。

ローターを整流子側から見ると、
3つのコイルそれぞれの間に コイルの巻きはじめと巻き終わりを接続した電極があります。
この3つの電極のうちのいずれか2つにLEDを接続します。

LEDは足を12cm程度に切ってから、
逆向きの並列接続(青色LEDの長い足には赤色LEDの短い足を接続)にして
電極にハンダ付けします。

LEDの足は接触しないようにします。

モーターはブラシから整流子に電流が送られますが、
ここではブラシの代わりに鉄くぎを整流子に接触させて電流を送ります。
鉄くぎの土台は、アイスクリーム棒2枚に2つずつ穴を開けて作りましょう。
ドリルで穴を開けるとうまくいきます。(ドリル刃2.5mm程度)
穴の間隔は1枚は20mm、もう1枚は17mm程度です。

この板にくぎを通しますが、その前に
くぎの先端を酢で拭いてから使うと、酸化被膜が取れて整流子に電流を送りやすくなります。

穴幅間隔の大きい方の板を下にして、鉄くぎを挿入します。

これを電池ケース、スイッチ(扇風機に付いていたもの)と直列にハンダ付けします。

スイッチは端子が3つありますが、
導線の1本は真ん中に、もう1本は左右どちらかの端子に接続します。

(写真はオフ状態で、スイッチを左へスライドさせるとオンになります。)

木片(3cm×4cm×1.5cm)4辺にフラット型のミニステーをネジ止めします。
長さ12mm 太さ2.6mm 程度の木ネジ又はタッピングネジでしっかりと固定しておきましょう。



不要になったシャープペンシルから芯を入れる細いパイプを取り出します。

ステーの穴に芯パイプを通して、モーターシャフト(整流子側)に差し込みます。
 もう一方のシャフトは後方のステー穴に通します。

両脇のステーに磁石を貼り付けます。
 一方はN極、もう一方はS極がコアに向くように貼り付けます。
 小さいネオジム磁石は100Shopで販売されています。


⑨で作ったクギの先端を整流子に接触させます。
 くぎと整流子はピッタリ接触しないと電気を送ることが出来ません。
しかし押さえ過ぎても回らないので、軽く接触するように上側のアイス棒をスライドさせて調整しましょう。

LEDが回転しやすいようにくぎは少し斜めにしています。

位置調整が出来たら、くぎの頭部分を接着剤で木片にしっかりと固定しましょう。

木片の裏側に、すべり止めシートを貼っておくと、安定しやすくなります。

これで完成!
スイッチを入れると、モーターが回転。
コイルに接続したLEDも点滅します。

ビデオが表示できない場合はYoutubeでご覧ください。


LEDは乾電池1個では点灯しないのでは?
LEDは順方向電圧が一番低い赤色でも、2V前後ですから
乾電池1個では点灯しません。
今回はLEDを接続したコイルに流れる電流が切れるときに、
大きな誘導起電力を発生するためにLEDが点滅するのです。

赤色と青色の光ってる位置が違います。
上で見たように、モーターが回転するためには、
一定の場所で電流の流れる方向が変わります。
そのため、誘導起電力も正・負の両方向に発生し、その位置が異なります。
例えば赤色に対して順方向電圧の場合、青色に対しては逆方向電圧となり、
赤色は点灯し青色は点灯しないのです。
逆に青色に対して順方向電圧の場合、赤色に対しては逆方向電圧となり、
青色は点灯し赤色は点灯せず、赤色と青色の光る位置が違うのです。

LED1個だけ接続して実験してもいいの?
もし、LEDを逆方向の並列接続にしない状態だと、
LEDには大きな逆方向電圧がかかってしまい、
LEDは点灯しないだけでなく、徐々に破壊されてしまいます。
LED1個だけでやるときには、ダイオードを並列に接続しておく方法もあります。


これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。




2015年8月12日水曜日

ワクワク電気の実験教室 「電磁石で回転する飛行機」

「電磁石で回転する飛行機」はリードスイッチを使って、
磁石をオン・オフさせて飛行機を回転させる実験です。
電磁石に流れる電流が切れるときに発生する「誘導起電力」で
LEDライトも点滅させる仕組みです。

<用意するもの>
  • ・リードスイッチ               
  • 0.35mmφ程度のエナメル線又はポリウレタン銅線など             
  • ・リード線 少々        
  • ・ボビン(ミシン用)             
  • ・六角ボルト(6×20) 1個、(5×25) 1              
  • LED1               
  • ・木材(直径30cm程度の円形、10cm角、 3cm×20cm程度、厚みは全て0.51cm程度のもの)            
  • ・内径5mm程度のベアリング             
  • ・単3アルカリ乾電池2       
  • ・スイッチ付き電池ケース               
  • ・フェライト磁石 数個          
  • ・飛行機の材料(今回は電池チェンジャーとPPシートを使用)  

① 
まずは飛行機を作ります。

今回はこの「電池チェンジャー(3→単2)」を使いますが  
創造力を活かして、カッコいい飛行機を作って下さい。 

「電池チェンジャー」にボビンが入るように中の壁をラジオペンチなどで 細工します。

PPシートなどで翼を作って、電池チェンジャーに切り込みを入れて挿入し接着剤で固定します。


次は電気配線です。

回路は下図の通りです。
今回はコイルに流れる電流が切れると、   
それを阻止する方向に発生する「自己誘導起電力」を       
利用して点滅させるのために、LEDは本来とは逆に接続しています。

まずは0.2mmφのポリウレタン銅線をボビンに約900回巻きます。
(当初0.35mmφのポリウレタン銅線250回巻きでしたが、
リードスイッチの最大開閉電流以上の電流が流れるので
0.2mmφ 900回巻きに変更しました。)

電磁石と並列にLEDを接続し リード線も繋いでおきます。

これを飛行機の機内に格納して リード線を後方に出してから

リードスイッチと電池ボックスを接続します。

リードスイッチはこのように斜めにしておきます。

最後に飛行機を回転させるための土台を作りです。

・10cm角程度の大きさの板にドリルで穴をあけ、     
接着剤で六角ボルト(5×25)の頭をしっかり固定します。  
これを丸い板の上に置きますが、 
直接、丸い板の真ん中に穴を開けてボルトを固定してもOKです。    
      
・ 細長い板の方には、準備したベアリングの外径に合わせて穴をあけて 
ベアリングを固定します。

内径5mmのベアリングを5mmφのボルトに差し込むと、少し隙間があるので、  
取りあえずテープで仮止めしておきます。

電磁石の強度を高めるために ボビンの穴に、六角ボルト(6×20)を差し込んで、
バランスを取りながら、②で作った飛行機と乾電池を入れた電池ボックスを乗せます。  

木とネジで作った、マスコットを乗せてみました。

これを丸い板の中心にしっかり固定して、 磁石を貼っていきます。

磁石はダイソーでも販売されています。

飛行機を前進させる方法は2通り考えられます。

ここでは、電磁石の下側がN極となっています。


A:すべての磁石の上側がS極になるように貼り付ける。     
       リードスイッチがオンになると、電磁石に電流が流れ       
電磁石下側のN極が磁石上側のS極に引き寄せられて前進

B:すべての磁石の上側がN極になるように貼り付ける。     
       リードスイッチがオンになると、電磁石に電流が流れ       
電磁石下側のN極と磁石上側のN極が反発して前進 

今回の装置では磁石の間隔が狭くなるため
リードスイッチのオン状態が継続し 飛行機は回転しません。
電磁石とリードスイッチの間隔をもう少し広くして、       
磁石の間隔をとることが出来ればこの方法も有効です。


磁石とリードスイッチの間隔が1cm程度になるように調整したら
仮止めしておいたベアリングとボルトをしっかり固定しましょう。


これで完成 !!
ビデオが表示できない場合はYoutubeでご覧ください。

映像は0.35mmφを250回巻きのものです。
0.2mmφを900回巻きの場合はもう少しゆっくり回ります。


これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。



オーム社「電気と工事」に連載されます。

本日発売のオーム社の月刊誌「電気と工事」に連載されることになりました。
もし、機会があれば 見て頂けると嬉しいです。





2015年3月15日日曜日

1.5Vの乾電池1個でLEDが点灯する「ジュールシーフ回路」

LEDは順方向降下電圧 (VF)以上の電圧がかからないと点灯しないので、
本来 1.5Vの乾電池1個では点灯しないのですが
「ジュールシーフ回路」を作れば、点灯(厳密には点滅)するそうで、
私も挑戦してみました。

勿論1個でも点灯しますが、5個でも明るく点灯しました。

ポイントはコイル・・・
どれくらいの太さのものを 何回くらい巻けばいいのか良く分からず・・・

結局0.2mmのポリウレタン銅線を、まず50回ボビンに巻き
線を伸ばして、再度ボビンに同じ方向に150回巻きました。
0.35mmのポリウレタン銅線を同様に20回~伸ばして~50回巻いた方法でも
うまく点灯しましたが、どうも前者の方が明るく点灯する感じでした。


回路図はこちら。
コンデンサはセラミックコンデンサです。


私はトランジスタ2SC1815を使ってしまいましたが、
発振周波数が高いので、
トランジション周波数の高い2SC2120(120MHz) などの方がいいと思います。

LEDは5個並列にしています。

LED1個のときのLED端子電圧

 LED5個のときのLED端子電圧

約5μSでに1回の割で発振しているので、
1秒間に20万回点滅してる計算です。

こんなに速いとさすがに目で見た状態ではわからないです。
ただ・・・
時間とともに色が変わるLEDは、色が変化することはなく
最初の1色のみの点灯になりました。


゚゚・*:.。,,。.:*"゚゚・*:.。,,。.:*"゚゚・*:.。,,。.:*"゚゚・*:.。,,。.:*"

2016年2月17日
八尾市の小西様よりご連絡を頂き、回路図に誤り(LEDの向き)があり修正を致しました。
小西様、ありがとうございます。

゚゚・*:.。,,。.:*"゚゚・*:.。,,。.:*"゚゚・*:.。,,。.:*"゚゚・*:.。,,。.:*"



これ以外の実験や工作も掲載していますので、
こちらも見てみて下さい。